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Autumn Leaves/Les feuilles mortes 「枯葉」 Part1
- 1945年 Jacques Prevert + 46年 Joseph Kosma / 49年 Johnny Mercer -
元々、シャンソンの名曲でしたが、今やジャズのスタンダード・ナンバーでもあります。 45年、Joseph Kosma ヨゼフ・コズマ(1905 - 1969 作曲家、ハンガリー生まれ、後フランスに帰化)がローラン・プティ・バレー団の為の伴奏曲“Rendez-Vous(逢引)”として作曲。 46年、フランス映画「夜の門」(“Les Portes de la Nuit”)の挿入歌として採用され、脚本担当のJacques Prevert ジャック・プレベール(1900 - 1977 フランスの詩人、脚本家)が新たな詞を付け、当時新人歌手だったYves Montand イヴ・モンタンが劇中で歌いました。 ナチから解放された直後のパリで戦争の影を引きづりながら繰り広げられる愛憎劇。「運命」と称する狂言回し役の浮浪者がハーモニカで奏でる「枯葉」も効果的に使われています。当初予定されていたディートリヒとギャバンが脚本の不出来に降板したと言うエピソードが伝えられています。 この映画についての詳細データは、こちら。 右画像はモンタンの編集版「枯葉~ベスト・オブ・イヴ・モンタン」(ユニバーサル 00年) なお、イヴ・モンタン及び彼とエディット・ピアフの関係について、このブログの"La Vie en rose(ばら色の人生)"で少しコメントしていますので、ご関心ある方はこのタイトルをクリックして、ご参照ください。 さて、肝心の映画の方はコケた様ですが、後、この曲自体はJuliette Greco ジュリエット・グレコが採り上げてシャンソンの定番になりました。 左は彼女の編集盤「詩人の魂~ベスト・オブ・ジュリエット・グレコ」(ユニバーサル 00年) 数多いフランス語歌詞のバージョンではCora Vaucaire コラ・ヴォケールのヴァージョン(48年)が、決定的名唱として知られています。 右は編集盤"La dame blanche de Saint-Germain-des-Prés"(Epm 09年) アメリカでは売れっ子作詞家のJohnny Mercer ジョニー・マーサー(米 09/11/18~76/6/25 ジョージア州出身。キャピトル・レコードの創業者の一人。彼については、このブログの"Moon River" の記事をご参照ください)が英語の歌詞をつけました。 元来、この曲は長い序奏(ヴァース)部分とコーラス部分に分かれていますが、彼は原曲の前半部は無視し、後半部のみに英語歌詞をつけました。 その為、今でも、前半を省略して演奏されるバージョンが聞かれます。 原詞(仏語)のヴァースでは、 僕達が愛し合っていた幸せな日々 あの頃人生は美しく 太陽はもっと輝いていた。 死に絶えた落ち葉は シャベルで道の片隅に捨てられている と、遠く過ぎ去った愛を歌っていますが、 英語歌詞では 枯葉が散り始めても君のことばかり考えている と過ぎ去った恋も「夏の日の恋」に限定され、 より甘く、感傷的と評されることもあるようです。 因みに先にも触れましたモンタンの先生で恋人のエディット・ピアフは英語、仏語を交互に歌ったヴァージョンを録音しています。 フランス語の原題“Les feuilles mortes”を直訳すると“Dead Leaves”になるので、それを“Autumn Leaves”と改題したキャピトル・レコードとジョニー・マーサーの作戦は正解だったかも知れません。 英語歌詞では歌詞全文はそれぞれ右をクリック→仏語ヴァージョン、英語ヴァージョン ところで、米国では、Joe Stafford ジョー・スタフォードを嚆矢に、ビング・クロスビー、フランク・シナトラ、ナット・キング・コール等、当時の名だたるスターがこの曲を歌ったのですが、当時は、あまり売れませんでした。 ところが、55年にKappレコードからリリースされたRoger Willaims ロジャー・ウィリアムズ (1924 - 2011)のピアノ・バージョン(右画像は編集版)が全米No.1の大ヒットとなりました。 枯葉がハラハラ舞い落ちるかのような彼の演奏は分かりやすく、デパート等が好んでBGMで常時流した結果、この曲は全米に知れ渡ったと言われています。 (因みに、この手の音楽は、当時、その聞かれる環境から「エレベータ・ミュージック」と呼ばれていました。意味はイージー・リスニングとほぼ同じですが、音楽性・芸術性にあまり力点はなく、「ただ聞き流すだけの音楽」と言うニュアンスがある言葉の様です) この曲に関しては、私の好きなマイルス・デイヴィスの名演(注)を始め、インストゥルメンタルの演奏の方が印象深いのは私だけでしょうか… (注:アルバムの名義はキャノンボール・アダレーでしたが、実質的にはマイルスがリーダーであることは明白でした。58年録音の“Somethin' Else”(Blue Note)収録。 マイルスは他ならぬグレコと、かつては愛し合った仲でした。 「枯葉」をマイルスに教えたのはグレコかも知れません。マイルスはその後も60年代を通じて、ステージでも、この曲を好んで採り上げていましたが、そこにはグレコへの想いも込められていたのかもしれません。 ヴォーカル・ヴァージョンでも、たとえば、発表当時(83年)賛否両論を呼んだサラ・ヴォーンのそれは、原曲のテーマ/旋律を大胆に崩した縦横無尽且つ全篇火の出る様なスキャットを展開し、歌詞は一言も歌われていません。切ない内容の歌詞から解放されたサラが純粋に音楽しています。ギターのジョー・パスがまた凄い! “Crazy and Mixed Up” (Pablo)に 収録されています。一聴の価値あり。 ・上記以外のカヴァー曲については → Part2へ(ここをクリック) ・複数の日本語歌詞やその背景・関係者については → Part3へ(ここをクリック) アフィリエイトのお知らせ 上記のアルバムに関心のある方は、アルバム名をクリックすれば、リンクしている販売業者のサイトで詳細を確認できます。購入の判断等はご自身の責任でお願いします。
by Eiji-Yokota
| 2007-12-14 14:52
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