Naomi's Choice 小柳有美の歌った歌
by Eiji-Yokota
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Stardust      PART 1

- 1927年 Hoagy Carmichael + 1929年 Mitchell Parish -
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いよいよ、スタンダード中のスタンダードの登場です。

曲名の表記については"Star Dust"と区分表記されることもあり、どちらがオリジナルかについても異説がありますが、今日では"Stardust"の表記が圧倒的に多数派です。
(現在のASCAPの登録上は"Stardust" となっており、別名の中に"Star Dust"が入っています)

有名な曲の為、この曲についてのエピソードも多く、また、採り上げたアーティストとその略歴を掲載するだけで、ジャズを主体とする洋楽の歴史が書けそうな位です。

そして、私個人にとっても、音楽バラエティ番組「シャボン玉ホリデー」(日本テレビ 1961/6 - 1972/10 ) のクロージング・テーマとして毎週日曜日夕方にお茶の間に流れてきたこの曲は、まだ幼なかった時期にしっかり刷り込まれた洋楽の一つでありました。
この番組は、当時の渡辺プロダクションの二大スター、ザ・ピーナッツとクレイジー・キャッツがレギュラー出演しており、エンディングではハナ肇とピーナッツのお約束の絡みがある訳ですが、この曲を聴くと、彼女達から肘鉄をくらったハナ肇の顔がどうしてもオーバーラップしてきて困っています…

なお、作曲者のHoagy Carmichael ホーギー・カーマイケル 及び作詞者の Mitchell Parish ミッチェル・パリッシュ の略歴や他の代表作については、それぞれの Who's Who にまとめてありますので、必要に応じて参照下さい。(それぞれの氏名をクリックすればリンクに飛びます)

まずは、この曲の誕生秘話から。




【 誕生の経緯と初期の音源 】

有名曲の宿命でしょうか、いくつかの説があります。

一番有名な説は次のものでしょう。

1927年、27歳で修士号を修めたカーマイケルは故郷のインディアナ大学を卒業し、フロリダ州の法律事務所で働くことになりました。しかし、Bar Exam.(弁護士試験) に失敗。Who's Who にあるようなエピソード(ラジオから自分の曲が聞こえてきた)があったかどうかは別として、音楽の道に進むことに決めたのです。
ミルズ出版からも誘いが来ていました。
この楽譜出版会社は、ジャックとアーヴィングの ミルズ兄弟によって経営されていましたが、後者こそが、このブログでもエリントン作品始め色々なところに顔をだしているIrving Mills アーヴィング・ミルズ、その人です。彼についての詳細は Who's Who (氏名をクリック) で、どうぞ。

そんなある日、母校を訪れたカーマイケルは、あれこれ思い出に浸っていました。Spooning wall (スプーンの壁? どう訳して良いものか…固有名詞と割切るべきでしょうか。spoon には、ちょっとHな意味もあります。「いちゃつきの壁」なんて) の傍で、かつての恋人ドロシー・ケイトのことを…そうしている中、浮かんできたのが、このメロディだ、と。
やがて、同窓生のStuart Gorrell ステュアート・ゴレル (1901 - 1963)が「夏の空から漂い落ちる星の塵(dust from the stars drifting down through the summer sky) のように聞こえる」と評して、それまで"Barnyard Shuffle" と呼んでいた、この曲のタイトルを"Star Dust"と名付けてくれた、と。
ゴレルは、後に(1930年)カーマイケルの"Georgia on My Mind"に詞を付けた人物で、チェース・マンハッタン銀行の役員にまで昇り詰めた人物です。

道具立ては完璧、実に良く出来た話です。
しかし、私には、いささか出来過ぎで、ミッチェル・パリッシュの歌詞を意識した後づけの説の様な気がしてなりません。

私は個人的には、もう一つの説に惹かれています。

大学時代に企画したダンスパーティでの演奏を依頼した3歳年下の Bix Beiderbecke ビックス・バイダーベックス (1903 - 1931)と親しくなったカーマイケルは彼に魅かれ、彼に曲を提供し、自らもコルネットも演奏するようになり (もっとも、直ぐ挫折しますが)親交を深めます。1938年に生まれた長男を"Bix"と名付けています。
そうした交流の中で生まれた曲だ、と。
この曲と彼の演奏とは直接的な繋がりこそありませんが、耳を澄ませば、フレーズのそこ彼処にビックスのアドリブの影響を感じるのは私だけでしょうか。

また、具体的に作曲された場所も異説があり、インディアナ大学でその場にあったピアノでと言う説とFinger Lakes フィンガー・レイクス (オンタリオ湖から指状に内陸に広がる湖群) の一つ、Kueka lake キューカ湖の傍のホテルのアップライト・ピアノ説等

これらの説の中には本人の自伝によるものも含まれていますが、自伝が必ずしも真実を伝えているとは限りませんし、本人の発言も微妙に変わることも、この手の話ではよくあることです。

例えば、1979年8月、ニューポート・ジャズ祭の一環としてカーネギー・ホールで彼を称えるコンサート"The Stardust Road : A Hoagy Carmichael Jubilee "が開催されました。
この時、インディアナの地方紙のインタビューに応えて、彼はこんな発言をしています。

"Stardust"の最初の8小節を口ずさんだのは、ねぐらを目指してインディアナ大学を横切っている時だった。そのメロディが気にかかってね。すぐに忘れちまうことは必定だった。そこで、たった今までいた大学のたまり場の"Book Nook"(*)に戻って、ドアをガンガン叩いたよ。オーナーのピート・コスタが僕を中に入れてピアノを弾かせてくれるまでね。で、コード進行を頭に叩き込んだのさ。あれは賢明な処置だったよ。
(Sanford Josephson "Jazz Note" 2009年 ABC Clio)

*:ブック・ヌックは1920年代インディアナ大学に本屋として開業。1924年には、キャンディ・ショップ兼パーラーとなっていた。

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いずれにせよ、彼は完成した曲を自ら録音します。
27年10月31日 インディアナ州リッチモンド、地元レコード会社Gennett Records ジェネット・レコードのスタジオ
カーマイケルはここで学生時代に録音したことがありました。

リッチモンドから70マイル程離れているインディアナポリスを拠点に活動しているEmil Seidel エミール・シーデル (ザイデル) (1896 - 1950 ピアニスト、バンドリーダー)に依頼して彼のバンドを借りて、Hoagy Carmichael and His Pals 名義で録音。
なお、このバンドには、Jimmy ジミー (cl.as)と Tommy トミー (tb) のDorsey ドーシー兄弟も参加したとの記録があります。後者は言うまでもなく、後のバンドリーダー、トミー・ドーシーです。

録音された4曲の内、"One Night in Havana"(10月27日録音)をA面に、この曲をB面にして、レコード(Gennett 6311) は、リリースされました。冒頭の画像は、そのレーベルです。



流石に、最早、この音源はパブリック・ドメインになっているようで、ネット上で容易に聴くことが出来ます。
さて、実際に You Tube で、演奏を聞いてみましょう。

ギターのイントロに続きコルネットらしき楽器がリードしますが、これがカーマイケルでしょうか?
その後、流麗な(多分)クラリネット・ソロ、そしてピアノ・ソロとなるのですが、これはエミールなのかカーマイケルなのか?クラシックとラグタイムを混ぜた様なイージーリスニング系の響きがします。あまりジャズっぽくないソロです。後年にカーマイケルが演奏いたとされるヴァージョンと比較してみると、基本的に同じパターンが聴き取れますが…
勿論、歌詞はなく総じてミディアム・テンポで演奏されます。
当時は全くヒットしませんでした。

2004年、米国議会図書館はNational Recording Registry の一つとして、この時の録音を指定しました。

翌年、カーマイケルは自ら作詞して、この曲をジェネット・レコードで再録音しますが、レコード会社はリリースを拒否。
無理もありませんね、売れなかった曲ですから。しかし、どんな歌詞だったかは気になりますね。

c0163399_17412413.jpgこの曲の本人以外の最初の録音は私の知る限り、Don Redman ドン・レッドマン (1900 - 1964 arr、as、cl) によるものです。彼はフレチャー・ヘンダーソンのバンドで編曲を手掛けて手腕を発揮しました。
この演奏は丁度、彼がヘンダーソン・バンドをやめる頃の演奏で、The Chocolate Dandies 名義。
1928年10月13日、NY
丁度、最初の録音から1年経っています。

Chocolate Dandies (1990年 Drg)

演奏はソロ、アンサンブルとも流石に洗練されたものですが、ミディアム・テンポで基本的にはヘンダーソン・スタイルでスゥィングしています。

1929年にカーマイケルは契約したミルズ出版のあるNYへ向かいます。

【 ミッチェルによる歌詞 】

c0163399_197452.jpgアーヴィング・ミルズは音楽の心得もあり、エリントンの曲に歌詞をつける他、歌唱もこなし、自らの出版社で扱う曲の宣伝(と、おそらく自身の小遣い稼ぎ)も兼ねて、自己のオーケストラ(と、言っても恒常的なものではなく、自身のコネで録音の都度メンバーを集めていました)で録音し、リリースしていました。

Irving Mills Vol. 2 (2008年 Sensation)

1929年9月29日、ミルズはこの曲をBrunswick レベルで録音。
ミディアム・テンポの演奏は作者の初演の路線をそのまま踏襲しています。
作者自身がピアノで参加しているので当然と言えば当然ですが。
ポップ・チャートの20位と健闘しています。

彼は、この曲を更に売る為に専属の作詞家、ミッチェル・パリッシュの起用を決めます。

c0163399_19281756.jpg♫(Verse)
今、たそがれ時の紫の靄が
僕の心の中の草原に忍び込んでくる
空の彼方には小さな星が昇り
僕らが分かれてしまったことをいつも思い出させる

恋は昨日の星屑
あの歳月の音楽は過ぎ去った

♫(Chorus)
時々、僕は考え込んでしまう
ある歌のことを想いながら寂しい夜を過ごす時に
そのメロディは幻想を呼び起こす
僕はまた君といる

星が瞬く庭園の壁の傍
君は僕の腕の中
夜啼鳥(ナイチンゲール)が薔薇に囲まれた楽園での御伽噺を囀っている

僕の夢はむなしく終わるけど
僕の心の中では星屑のメロディ、恋の思い出が
いつまでも木霊している

**********
歌詞(Verseを含む)の原詩全文→Seek Lyrics

詩はいつもの様に抄訳ですが、今回は敢えて Verse 部分(本編 Chorus の前の導入部分。「語り」のようなもので、多くはテンポ・ルバート=一定のテンポ(イン・テンポ)ではなく、テンポを自在に変え、ソロあるいはピアノ等少数の楽器のバッキングで話す様に歌われ、ウォーミングアップ的に位置づけられることも、全く無視されることもあります)も訳してみました。
Part2で、この部分についても触れます。

それにしても、流石の職人技の歌詞です。上記訳では割愛しましたが、例えば、"the stardust of a song"なんて、殆ど、翻訳不可能ですよね。
プロの作詞家らしいと言うべきか…

いずれにせよ、この歌詞を得て、この歌は大成功を収める訳ですが、それは次回に。

後年、カーマイケルは自伝の中で、あまりに有名になったこの曲について、興味深いコメントをしています。
先の創作の経緯は別としても、作品と作者の関係、そして良く言われる創造に際して働く不思議な力(突然、メロディが降ってきた、夢で浮かんだ…)の一端が窺える発言です。
今回の幕引きは彼の、この言葉で。

このメロディは僕自身より大きくなってしまった。もう僕の一部じゃないみたいだ。多分、僕はこれを全く書いちゃいないんだよ。この曲はまるで僕の知らない人みたいな感じさ。僕の曲だと言う権利は主張しておきたいから、僕はこの曲に向かってこう叫びたいな。「多分、僕はおまえを書いていないんだろうけど、でも、僕がおまえを見つけてやったんだぜ」とね。
(村尾睦男 「ジャズ詩大全12 (楽譜なし)」(2006年 中央アート)より)

この続き (カバー集等)は、Part2をお楽しみに。


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by Eiji-Yokota | 2012-10-08 20:21 | SONG | Comments(0)
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