Naomi's Choice 小柳有美の歌った歌
by Eiji-Yokota
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Sophisticated Lady 「世馴れた婦人」

-1932年 Duke Ellington + Irving Mills -1933年 Mitchell Parish -
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デューク・エリントンの代表作の一つ。
エリントンによる公式初録音(Columbia)は33年ですが、実際には、それ以前に作られ、演奏されていたようです。
5月に"Stormy Weather"とのカップリングでリリースされ、全米3位になっています。

なお、本文で詳しく触れますが、上記の作者のクレジットについては疑問が呈されています。

また、上記画像は、この曲を始め、全編エリントン・ナンバーのオン・パレードが楽しめる、81年のブロウドウェイ・ミュージカル"Duke Ellington's Sophisicated Ladies (Broadway Musical)"のポスター、DVD(Kultur 05年)パッケージ。
通算767公演を重ねた、このミュージカルに、デュークの息子、マーサ・エリントンは音楽監督を務め、自身も演奏で出演する等大きく関与しました。詳細はこちら→IBDB

なお、Natalie Cole が76年に歌って全米Hot Soul Single No.1となった"Sophisticated lady (She's A Different Lady)「いきな女」"(Chuck Jackson - Marvin Yancy - Natalie Cole)は同名異曲ですので、念の為。




【 作者論争 】

この曲のメロディについては、当時のバンド・メンバーの貢献が指摘されています。
それは、バンドの初期段階、即ち、ワシントニアンズ時代から参加し、エリントン・サウンド形成に決定的な役割を果たしたと言われるOtto Hardwick (1904 - 1970 :sax)と32年に加入以来、バンドに厚みと表現の幅をもたらし、洗練された技巧を得意とするLawrence Brown(1907 - 1988 :tb)です。
真相は別として、たしかに、初期の演奏では、この二人が大きくフィーチャーされ、テーマと言うべきメロディを奏でています。(他にはデューク(p)とBarney Bigard(cl)がフィーチャーされています)
(右下はオリジナル音源を収録した編集版CD中、比較的入手しやすい"Ken Burns Jazz"(Sony 00年) )
c0163399_0302268.jpg
一説では、まだ歌詞が付けられていないインストゥルメンタル曲の当初のクレジットはエリントンとアーヴィング・ミルズ、そして先の二人が加わっていたとも言われています。
しかし、エリントンあるいはミルズは、最終的には、彼らの名前をクレジットすることはありませんでした。

"It Don’t Mean a Thing "でもコメントしましたように、エリントンはオルガナイザーとしての才を有しており、当時のエリントン・バンドは即興演奏で鍛えられたつわもの達による集団的創造機運に充ち溢れ、各人が競い合う中、幾多のフレーズ、名調子が生まれたことでしょう。それに形を与え、一つの曲として完成させたのが、エリントンだった筈です。

因みに、エリントンは自伝"Music Is My Mistress"(73) 邦題「A列車で行こう」(晶文社 85年 絶版) でも、"Toby"(ハードウィックの綽名)に最大級の賛辞を贈っており、また、ブラウンを「すこぶるつきの伴奏者」と褒め称えています。

エリントンの作曲家としての才能は、その後も続々と生み出された千曲近い作品群が雄弁に物語っており、なんら貶められることはありません。
さはさりながら、この曲の創作過程におけるメンバーの寄与の指摘が事実なら、たしかに「部下の手柄を横取りしたボス」と言う側面は否定出来ません。
(この曲の創作過程について、個人的には、当時の演奏等を聴き込む限り、エリントン自身も関与しているものの、先の二人の貢献が極めて大ではないかと推測しています)
そして、遺憾ながら、それはこの業界では、よくあることでした。
リーダーやマネージャー、エージェントあるいは出版者がメンバーの功績を横取りしたり、割り込むことは珍しいことではなく、一種の役得とさえ受け留められていた節があります。
このブログの「口上」(有美さんのレパートリーでない歌についての記事は「SONG」のカテゴリーでなく、「口上」で採り上げています)で紹介した"A Child Is Born"の作者について、著作権登録されているThad Jones ではなく、当時彼のバンドのメンバーだったRoland Hanna作者説があるように、この種の例は枚挙に暇がありません。

さて、エリントンなど問題にならないレベルで、この曲への関与が大きく疑われる人物がいます。

このブログではお馴染みの、アーヴィング・ミルズです。
やはり、"It Don’t Mean a Thing "でのコメントのとおり、その先駆的活動、マネジメント手腕は高く評価されますが、実際に作詞したかどうかはすこぶる疑問です。
そもそも、現在でこそ、彼の位置づけは、ミッチェル・パリッシュと共に「作詞した」ことになっているようですが、先に見たように、当初のインストゥルメンタル時代から、ミルズは作者としてのクレジットを要求しています。

彼の主張はこうです。
「私は"Sophisiticated Lady"をエリントンと一緒に作ったんだ。それに"Mood Indigo"も"Solitude"も"In A Sentimental Mood"もそうさ」
そして、こうも言っています。
「どんなものを彼が書いても、私はそれらをそぎ落としたのさ。彼の音楽はいつも重たかったからね」

つまり、彼は「自分がアイデアやコンセプトを提供し、あるいはデュークの作りかけの作品について、より完成度や商品価値を高めた」と言いたかったのでしょう。
しかし、ことこの曲に関する限り(彼が明確に関与したと思われる他の作品の歌詞の出来栄えと比較して考察するならば)ミルズの貢献はせいぜいアドヴァイザー・レベルにとどまるものではないかと私はみています。
それほど、この歌詞は熟練のプロの仕事だと私には思えます。

【 描かれている世界 】

♫ ♫ 
若い頃、身を焦がすような恋愛を経験した君
幻滅と共に
恋に夢中な愚者も直ぐに賢者になることを学んだよね

時は君を変えてしまった
今目の前にいる君は
煙草、酒、そして将来のことも考えず
何事にも無関心
ダイアモンドをチャラチャラさせて踊り
レストランで男と食事

それが君の望むところかい
違うね、洗練された貴婦人さん
君は過去の失恋を忘れられず
人知れず涙を流しているんだね

原詞全文はこちら → Seeklyrics

メロディに合せて畳み込むように韻を踏みつつ紡ぎだされる絶妙の歌詞、
高級なレストランでの1シーンから様々な光景が想起される、際めて技巧的な職人芸が光ります。
これを書いたのは、ミルズ傘下のMitchell Parish ミッチェル・パリッシュ(1900 - 1993)です。
あの"Stardust"を始めとするスタンダード・ナンバーに歌詞を付けた、この才人の略歴・代表作等は"Who's Who"をご参照ください。

おそらく、インストゥルメントでのヒットに気をよくしたミルズが、更なる商業的成功を企図して、専属契約しているパリッシュに歌詞を付けるよう持ちかけたと私は睨んでいますが、どうでしょうか。

この歌詞についてのエリントンの言葉が伝わっています。
「ワンダフル - でも、私のオリジナルのコンセプトに完全にフィットしている訳じゃないね」

どこまでエリントンがこの曲に関与したかはさておき、この曲のモデルも色々取り沙汰されています。
一説には当時のハーレム・ルネサンスを象徴し、英国王室とも浮名を流し、この曲が出来る少し前に亡くなった黒人歌姫フローレンス・ミルズとするものもあるようですが、多くの解説書は、エリントンの次の言葉を引用し、ワシントン時代の3人の高校教師像が、エリントンのオリジナル・コンセプトとしています。
残念ながら、この発言の原典を私は確認出来ていません。
「彼女達は冬中かけて教鞭をとり、夏にはヨーロッパを旅するんだ。私にはそれが『洗練』と言う意味だった」

因みに、デュークの忠実な息子、マーサはパリッシュの歌詞を見て、デュークと別れ、酒びたりとなった自分の母を想起し、父と母の関係に思いを馳せたと言われています。
残念ながら、この女性についても詳しいことは分りませんでした。
マーサは果たして、先のミュージカルにどのような思いで関与したのでしょうか。

いずれにせよ、曲は生まれ落ちた瞬間から一人歩きを始めます。
デュークの意図がどうであろうと、パリッシュが描こうとした世界が何であれ、曲は自らの持つ力で次の人を呼び寄せ、更に他の人へと歌い継がれてゆきます。
それぞれの歌い手や演奏者、アレンジャーの感性のままに。

【 カヴァー 】

リリ-スされたその年(33年)にはライヴァル達、即ち、Glen Cray (1906 - 1963)や Don Redman (1900 - 1964)、翌年にもJimmie Lunceford(1902 - 1947)が、それぞれのオーケストラでカヴァーし、ヒットさせています。
つまり、当時から人気が高かった曲です。

多くのカヴァーの中から、例によって独断で選んでみましょう。
なお、これから紹介するアルバムは、現在廃盤・絶版のものも含まれていますが、殆どが定盤ですので、Amazonを通してでも、近所の中古屋でも入手は十分可能です。
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まずは、セルフ・カヴァーから

エリントン自身、何度もこの曲を録音しています。
「初めてのエリトン」「デューク最初の1枚」をお探しなら、選曲、アレンジ、メンバーのソロ、録音の良さが揃っている"The Popular"(RCA 67年) がお勧めです。
アルト・サックスを奏でるジョニー・ホッジスの名人芸が堪能出来ます。



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ボディ・アンド・ソウル(BMG)

テナー・サックスの始祖、コールマン・ホーキンス Coleman Hawkins の編集盤。
ここでは49年にヨーロッパのミュージシャン等と共演したパリ録音が収録されています。
トレードマークの力強く男性的なトーンもさることながら、彼特有の絹のように滑らかで柔らかい音色も存分に聴かせてくれます。


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Akoustic Band (GRP 89年)
ガラリと変わって、人気ピアニストのチック・コリア Chick Corea 登場。
この人もマイルス門下ですが、フリー、フュージョン、ソロと実に様々な活動を繰り広げました。その中で、それまでのエレクトリック・バンドのリズム・セクションを独立させ、一夜にしてアコースティック・バンドに変身させた話題盤、人気盤を。同年のグラミー賞2部門受賞。
理知的でスリリングなインタープレイが展開されています。

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After Hours (Roulette 61年)
さて、お待ちかね、パリッシュの歌詞を楽しめるヴォーカルものですが、今回はサラ・ヴォーンで。
マンデル・ロウ Mundell Lowe のギターとジョージ・デヴュヴィエ George Duvivier のベースのみのバッキングでバラード主体の選曲と聞けば、勝ったも同然、マニアックなジャズ・ファンなら聴く前から(マニアックなら、とっくに聴いているか…)素晴らしいひとときを想像し、期待しない訳にはいかないでしょう。

夜更けに一人、リラックスした全盛期のサラの軽やかな唄声を聴きながら、ブランディやお酒のグラスや杯を傾けたくなる1枚。


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by Eiji-Yokota | 2008-12-02 20:41 | SONG | Comments(0)
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