Naomi's Choice 小柳有美の歌った歌
by Eiji-Yokota
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URBAN CROSSROAD

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3月に降る雪は「春の雪」?

Naomi's Choiceへようこそ。

今回は有美さんのHPの宣伝です。

"My Poem"のコーナーに彼女の作詞による"Urban Crossroad"が掲載されています。
このブログでも"SETLIST"に記載された同曲をクリックすれば上記頁に飛ぶことが出来ます。

この曲については本ブログの「久々にライヴに行ってきました」で少し触れていますが、良い機会なので、ここで彼女から聞いたこの曲と歌詞が生まれた経緯を少しだけ…

作曲者の岩崎大輔さんは、当時「ジェットコースタードラマ」と呼ばれたフジテレビのサスペンスドラマ「もう誰も愛さない」(注1)の音楽を担当された方です。因みにこのドラマは最終回の視聴率が23.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)とかなりの人気を博しました。

99年に活動の拠点を郷里の福岡に移した岩崎さんでしたが、東京と福岡の往復が続きます。多忙な日々の中のある日、東京から帰って福岡の街の人ごみの中を歩いていた岩崎さんは、一瞬、時が止まったように、周りの風景や人の流れがスローモーションをかけたような不思議な感じを受けます。
この曲はまさにその時に浮かんだそうです。
岩崎さんは早速出来たばかりでタイトルも付いていないこの曲をライヴスポットで披露します。その際に「どなたかタイトルを付けてくれませんか」と呼びかけました。
その時、客席にはジャズを歌うことへの思いが募り、ツテを頼って岩崎さんの元に押し掛けていた有美さんもいました。思い立ったら、直ぐに行動する彼女のこと、岩崎さんの話を真に受け、感銘を受けたその曲に"Urban Crossroad"と言うタイトルのみならず、ネィティヴの知人に添削を受けた英語歌詞まで付けて、岩崎さんに見せたのです。

海から吹いている風が夕暮れの灯りに浮かぶ街を通り過ぎる時…
彼女の感性は、都会の風景とそこに集う人々の一瞬を切り取ります。

と、言うことで、ご用とお急ぎでない、あなたは有美さんのライヴへ!
福岡は遠い、スケジュールが詰まっている、そんなあなたは→ここをクリック

なお、冒頭の画像は04年にリリースされた岩崎さんの表題曲をメインにしたアルバムのジャケットです。

さて、少し脱線して「クロスロード」と言う語感に関する話を。
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クロスロードとは勿論、交差点のことですね。
ネィティヴがこの言葉から受けるイメージはどのようなものでしょうか?
そして、皆さんは?
私は、「十字路」または「四辻」のイメージが強いのです。
本来、定義的には、道が交差していれば何本であろうともクロスロードですが、どうしても、文字どおり「岐路」「分かれ道」と言う印象のある「十字路」と言う言葉を思い浮かべてしまうです。
あの曲とあの男の伝説と共に…

殺風景な荒野の十字路立つ道標。
北へ行けばメンフィス、南はニュー・オリンズ、東に行けばバーミンガム、西はダラス…なんてね。
いえ、これは私の想像。具体的にどこの十字路だったかは不明です。(いくつか説はあるのですが…)
そこで若きロバート・ジョンソン(注2)は悪魔に魂を売り渡し、代わりに驚異的なギター・テクニックを身に付け、ブルース・ミュージックそして音楽の世界にその名を刻み込む…
と、まあ、これが有名な「ロバート・ジョンソンのクロスロード悪魔伝説」です。
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冷静に考えれば後世の作り話に違いないのですが、話としてはなかなか良くできています。
これに関する書籍もいくつか出版されています。
左画像は、それらを考証しつつ、ロバートの生涯や死後の「復活」までを辿るトム・グレイヴズの労作「ロバート・ジョンソン:クロスロード伝説」(白夜書房 08年)

アコースティック・ギター1本で弾き語るブルースの凄さとその後僅か27歳でこの世を去る人生(浮気相手の女性の夫から刺されたとも毒殺されたとも言われている。他にも諸説あり)、そして印象深いジョンソンのオリジナルの"Crossroads Blues"「四つ辻ブルース」の存在が一層この話に迫真性を与えます。
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"Crossroads Blues"は言うまでもなく、Cream時代のエリック・クラプトンの神(悪魔?)がかり的なギターソロが聴ける代表曲で、今なお彼の代名詞ともなっている"Crossroads"の原曲です。
右画像がそのライヴ音源が収録されている"Wheels of Fire"「クリームの素晴らしき世界(紙ジャケット仕様)」(Polydor 68年)。
エリック自身はこの時の自分の演奏を評価していないようですが、先日のブログに書いた彼の来日公演でもアンコールで演奏しているように、この曲自体はお気に入りです。
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そう言えば、"Over The Rainbow"でご紹介した彼の"One More Car,One More Rider"(Warner Bros. 02年11月)のジャケットにもやはり十字路が描かれていますね。左画像はそんなクラプトンのジョンソン作品集"Me and Mr. Johnson"(Warner 04年)。

彼の他にも音楽界のスーパースターではストーンズのミック・ジャガーやキース・リチャーズもジョンソンから大きな影響を受けています。また、ジョンソンの影響を受け、シティブールースを完成させたマディ・ウォーターズからの間接的影響を含めれば、枚挙に暇がありません。
ちょっと意外なところでは、ボブ・ディランもジョンソンに衝撃を受けた一人です。(注3)

さて、話を本編の主人公の有美さんに戻しましょう。
彼女のHPには、併せて、「一言お便り」のコーナーにも「泥棒の話」なるものもアップされており、これも傑作です。
では、新ネタ満載の彼女のHPへどうぞ→ここをクリック


注1) もう誰も愛さない 
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フジテレビが木曜10時に放映したテレビドラマ。
1991年4月11日~6月27日 全12話。
平均視聴率19.5% 初回18.2% 最終回=ピーク 23.8%
(ビデオリサーチ調べ・関東地区)
企画:宅間秋史、清水賢治
脚本:吉本昌弘、中山乃莉子、林誠人
音楽:岩崎大輔
主題歌:Billie Hughes/Welcome to the Edge
       (とどかぬ想い)
挿入歌:Randy Crawford/Sweet Love
出演:吉田栄作、田中美奈子、山口智子、薬丸裕英、観月ありさ、伊藤かずえ、かとうれいこ、佐川満男、仲谷昇、伊武雅刀 他

ストーリーの展開が早く、本文にあるように「ジェットコースタードラマ」と呼ばれた。
劇的な運命に翻弄され、次々に登場人物が殺されていく他、登場人物の関係も複雑で、レイプ・裏切り・復讐等ショッキングでドロドロした要素がテンコ盛り。
ラスト近くの弁護士町田玲子役の伊藤かずえのバラバラ死体は議論を呼んだ。
しかし出演者、特に女優陣はこの作品を機に注目を集め、更にキャリアアップを進めた重ねた方も。

DVDはこちら→「もう誰も愛さない」
(ポニーキャニオン 04年)

注2) Robert Leroy Johnson
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1911年5月8日 ~38年8月16日 27歳 
ミシシッピ州ヘイズルハースト生 
同州ウリーウッド没
"King of Delta Blues"(死後発売されたアルバムのタイトルでもある)と呼ばれた。
奴隷から解放されたアフリカ系アメリカ人達が季節労働者としてミシシッピ川流域(デルタ)を移動。この中からの初期のブルース(正確にはブルーズ)ミュージックの一つが生まれた。
ジョンソンもその一人で南部一帯を旅してブルースの弾き語りを聞かせて話題となり、36年と37年に録音を果たします。全29曲。
しかし翌38年に死去。死亡届の死因欄には"No Doctor"と記されていた。
同年暮、コロンビア(CBS)の名物プロデューサー、ジョン・ハモンド(ビリー・ホリディやボブ・ディランの発掘でも有名、長くマイルス・ディヴィスを担当し、彼の音楽の形を整え、完成させる役割を担った)が彼の評判を聞きつけ、有名な"From Spirituals To Swing"コンサートに出演を依頼すべく彼を探しまわり、結果として彼の死亡を確認します。ハモンドは執念で残された彼の録音テープを見つけて買取り、61年に前記LPレコードをリリース。ジョンソンの存在は大きな注目を集め、再評価が始まります。先のクロスロード伝説もこの時から次第に流布されていきます。
上の画像は別テイクを含めた彼が残した全41テイクを収録した全曲集「コンプリート・レコーディングス」(Sony 99年)
私もクラプトンやストーンズ、あるいは初期のフリートウッド・マックからブルースに入った口ですが、オリジナルに触れた時には、ただただ圧倒された記憶があります。


注3) ロバート・ジョンソンが与えた衝撃、クロスロード伝説の展開
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61年、ジョン・ハモンドにスカウトされたボブ・ディランは、彼から2枚のLPレコードを手渡されます。その1枚が先のアルバム。「絶対に聞くべきだ」と言われて、レコードをターンテーブルに載せるディラン…

「最初の一音から、スピーカーが放つ振動がわたしの髪を逆立たせた」
とディランは自伝に記し、以下延々とそのレコードについて自分がどう聴いたか、分析したか、その衝撃の大きさを綴っています。
(BOB DYLAN/CHRONICLES VOL.1 「ボブ・ディラン自伝」 菅野ヘッケル訳 ソフトバンク 05年)


c0163399_2254564.jpg86年のコロンビア映画"Crossroads"(ウォルター・ヒル監督、ライ・クーダー音楽)は、上記伝説を踏まえた、青春ロード・ムーヴィです。ラスト近くの悪魔(の手先)と主人公の壮絶なギターバトルを演じているのはスティーヴ・ヴァイ。
サントラ盤は"Crossroads: Original Motion Picture Soundtrack"(Reprise 86年)
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DVDはこちら→"クロスロード"(ソニーピクチャーズ 08年)

この他、この伝説はレコードや小説、映画に素材を提供し続けています。


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by Eiji-Yokota | 2009-03-11 21:01 | 口上 | Comments(0)
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