Naomi's Choice 小柳有美の歌った歌
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It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)     「スウィングしなけりゃ意味がない」

- 1932年 Irving Mills + Duke Ellington -
c0163399_0142380.jpg

ジャズ界の最重要人物の一人、デューク・エリントンの代表作と言うだけでなく、ジャズそのものの永遠のテーマソングと言っても良い曲。

1.誕生の背景  スウィングする阿呆、しない阿呆

エリントンがこの曲を書いたのは、31年8月シカゴのパブ&レストランのLincoln Tavernに出演中の幕間だったと伝えられています。デュークによるファースト・レコーディングは32年2月2日。当時のBrunswickレーベル=後のColumbiaの前身=へのものでした。 (Br 6265)
35年のBenny Goodman等が人気を博す所謂「スウィングジャズ」時代の到来に先駆けること、実に3年!(確認出来る限りでは、"Swing"と言う単語を歌詞やタイトルに最初に使用した曲)



ここで、少しだけ、歴史的、音楽的に"Swing"についての注釈を試みましょう。
それは従来のディキシーランド・ジャズよりも大人数化し、個人のソロや即興演奏よりも集団演奏での約束事=編曲(アレンジ)に重点が置かれるようになって生まれたもの、と言うことが出来ます。また、やや専門的な説明になりますが、所謂"4Way Close(Voicing)"と呼ばれる4声を主体としたセクショナル・ハーモニーが開拓・多様されます。これは簡単に言えば、一つのコード(和音)に音域の異なる各管の音をどう選んで配するか、どのように次のコードへと移っていくか、そういうスキル(とセンス)であり、そういうものが必要となってきたのです。演奏者と作編曲者の分業もこの頃から本格化することになります。

しかし、上記のような説明は本当はどうでも良いのです。ここで言う"Swing"とは音楽における「のり」に他ならないと私は解釈しています。それが"Swing"の本質でしょう。つまり、音楽を聴いていて思わずウキウキするあの気持ち、体が揺れるあの感覚です。
それは歌詞にもある様に、Sweet(バラード)であろうとHot(アップテンポ)であろうと関係ありませんし、ソロとアンサブルとを問いません。更にはフリージャズの中にも従来のメインストリームの中にも存在するものです。ジャズをジャズたらしめている要素、ジャズを他の音楽と区別する決定的要素かも知れません。
そのエッセンスが見事に詰まったこの曲はそれ故に多くの演奏者に好まれ、ステージを盛り上げる為の特効薬としても、採り上げられてきました。
c0163399_2237453.jpg話はまた逸れますが、少し前にヒットした矢口史靖監督の「スウィングガールズ」(フジテレビジョン、アルタミラピクチャーズ 04年)のラスト近くにこんな決め台詞がありました。
「全ての人間は2種類に分けられる。スウィングする者としない者だ」
ジャズファンは皆頷いたことでしょう。それ程ジャズにとって欠かせない大事なものですね。
(因みに、この映画にはこの曲は使われていませんが、エリントン楽団のテーマソングともいうべき、"Take The A Train"をヒロイン達が練習・演奏しています)

しかし、このタイトル自体の創作者はエリントンではないと言われています。
では、誰がこのフレーズを最初に言ったのでしょうか。これも諸説があります。主要登場人物は3人。
①James "Bubber" Miley (1903 - 1932 )
②Cootie Williams (1910 - 1985)
Irving Mills (1894-1985)

①はエリントン楽団初代のトランペッター。録音直前にトラブルで退団。プランジャー・ミュート(お椀状の弱音器)を最初に多用し、"Jungle Music"と呼ばれた初期のエリントン・サウンドの確立に大きく貢献した人物。アルコール依存症で、トラブルを起こし、結局退団後間もなく結核で死亡。29歳。
②はマイレーの後任者で、彼の影響を強く受けていたトランペッター。長くエリントン楽団に在籍(29年-42年)し、楽団の屋台骨を支えました。退団後は自らの楽団を率いたりしましたが、再び復帰し、エリントンの死後も暫く同楽団をリード(62年-74年)。
③は当時のエリントンの白人のマネージャーで、この曲の共作者としてクレジットされています。彼についての詳細は"Who's Who"をご覧下さい。(上の名前をクリックください)
その日、客の反応が悪く、誰も踊り出さないので、彼がエリントンに言った言葉と言われています。
彼については、この曲の作詞自体の「疑惑」すらあります。詳しくは"Who's Who"を参照ください。

いずれにせよ、言えることは、どうやら当時のエリントンの周囲では、このフレーズが頻繁に飛び交っていたであろうことです。そう言う環境の中でこの曲は生まれたのでしょう。

ミルズが書いたとされる歌詞の内容は、これと言ってどうと言うこともない、曲のリズムに合わせてテーマに合った言葉を連ねているものです。

♫ 曲を完璧に仕上げるものがあるのさ
  甘かろうとホットだろうと違いはない
  君の中にあるリズムを絞り出せ
  スウィングしなけりゃ意味はない

歌詞全文は→こちら

ところで、このタイトル(サブタイトルにある"Ain't"を含め)、英語の初級教育を受けた人であれば誰でも「文法的におかしいじゃん」と思いますよね。

個人的な話で恐縮ですが、中学生だった私はこの曲と当時ビートルズ解散直後にRingo Starrがリリースした"It Don't Come Easy"「明日への願い」(Apple)の二つを例に「ネイティヴだって、こんな使い方している」と放課後に質問したことがあります。その時教師は困ったような顔をして「これは所謂スラングなんだよね。十分な教育が受けられない黒人達が使う言葉なので無視して欲しい。学校では不正解になる」と答えました。
それが私の中で初めて米国における「人種差別」の存在を(単なる知識としてでなく)「身近な存在」として意識した最初の瞬間だったのです。
また、当時の「権威」とか「格式・伝統」に反旗を翻すことが格好良いとされた風潮の影響もあったかも知れませんが、私は直観的にこの用法を「格好良い」と思いました。ご存知の通り、これらの「用法」は洋楽の世界では日常茶飯事で、多分、殆どの洋楽ファンは入門時代は別として、実際には全く違和感すら感じていないのが実態ではないでしょうか?
この曲を"It does't mean a thing, if it hasn't got that swing"と「正しい英語」に直してしまえば、あの独特のリズム感、つまり「スウィング」は失われてしまいますよね。ここは何が何でも"Don't mean a thing"でなければならない。(白人である)GeorgeとIra Gershwinがフォーク・オペラ"Porgy And Bess"で黒人特有の語法を多用したように、エリントンも白人であるミルズ(因みに彼等は「エンターティナー界のリンカーン」とも称されています)も意識的にこのタイトルを付けたのでしょう。何よりもこのタイトルでなければ意味はない!?から。

因みに日本語タイトルも「スウィングしなけりゃ意味ないね」「スウィングがなければ意味はない」等複数パターンあります。"Swing"の表記も「スゥィング」「スイング」「スィング」等も様々です。(私はこのブログでは原則として「スウィング」と表記します)

2.エリントンの歌姫、アイヴィ・アンダーソン

さて、エリントンの初録音に話を戻しましょう。
1929年、今と同じように大恐慌が米国をNYを襲っていました。彼等の演奏の場も次々に閉鎖されます。この辛い時期、エリントンは地道にロード(地方巡業)に出て、何とか楽団を維持することに成功していました。そして、根城であるコットン・クラブのコーラス・ガールの中で都会的で洗練された女性シンガーに目をつけ、声をかけます。彼女こそが、後に"The Voice of Ellington"と呼ばれ、エリントン楽団最初で最高の専属女性歌手と呼び声の高い、Ivie Anderson(1905 - 1949 歌手。詳細は左の名前をクリック)でした。
エリントン自身も彼女を「驚嘆すべき真の芸術家」と評しています。
エリントンは採用したばかりの彼女のヴァーカルをフィーチャーしてこの曲を録音しました。また、この時代のエリントン楽団のスター・プレイヤーであるJoe Nanton(tb)とJohnny Hodged(as)のソロも聴けます。
この曲はヒット(全米6位)し、エリントン楽団の人気は更に上がりました。
(冒頭のジャケットは、彼女がエリントン楽団と共にColumbia関係に吹き込んだ音源の集大成盤)
Duke Ellington Presents Ivie Anderson(Sony 01年)

彼女の短い生涯については、"Who's Who"をご参照ください。

3.カヴァー
c0163399_22223912.jpgThelonious Monk Plays Duke Ellington(Riverside 55年)

まずはピアノ・トリオから。「バップの高僧」とも呼ばれたセロニアス・モンクのRiverside移籍第一弾。
少しジャズをかじった方は「えっ?! モンクがエリントン?」と思われますよね。
事実、リリース直後は、「売らんかなの姿勢まる見えの安易な企画」とこきおろした評論家もいました。
たしかに「異色盤」には違いないかも知れませんが、今の耳で虚心に聞いてみると、「モンクはモンクなりに結構スウィングして面白いなあ」と感じます。何よりも私はエリントンとモンクはよく似ているのではないか、と思っています。片や孤高のピアニスト、片やピアニストながら「私の楽器は私のバンド」と言うビッグ・バンドのリーダー。しかし、色彩感に溢れている点で二人の音楽は相通ずるものがあるのではないでしょうか。先の裏返しで、エリントン自身のトリオ作品やワンホーン作品は少ないのですが(実はモンクもピアノ・トリオ盤は少ない)、60年代に入ってから、デュークがCharles Mingus(b)、Max Roach(ds)と共演した"Money Jungle"(United Artists 62年)そして、その9日後に吹き込まれ、今日でも人気の高い"Duke Elligton And John Coltrane"(Impulse 62年)でのデュークのピアノのタッチと聴き比べるとモンクのそれに共通のものを感じます。特に、後者の"In A Sentimental Mood"でのエリントンの音の選び方はモンクと似ている(共通のセンス)と感じるのは(本当は二人の順序は逆でしょうが、録音順と言うことでお許しいただいて)私だけでしょうか?

c0163399_22233410.jpg「ところで、このアルバム・ジャケットは違うんではないかい」と仰る貴方は、ジャズに結構お詳しい方ですね。
そう、このアルバムは右のアンリ・ルソーの絵「ライオンの食事」を使ったものの方が有名ですね。この作品だけでなく、Riversideは初版より再版のジャケットの方が良いものがあります。そのお話は別の機会に。

c0163399_23285253.jpg"Sings a Song with Mulligan!"(Capitol 58年)
50年代後半に結成されたLambert , Hendrix & Ross(以下、LHR)は有名なアドリブや器楽曲に独自歌詞をつけて(所謂スキャットだけの時もある)歌う「ヴォーカリーズ」と言う手法で人気を博したグループですが、その紅1点が、彼女、Annie Rossです。これはLHR結成直後に彼女がソロで始めて吹き込んだ作品で、「知る人ぞ知る」名盤です。ここでサポートしているのが、かのGerry Mulligan(bs)。朋友のChet BakerやArt Farmerもアルバムに参加していますが、マリガン本人にとっても生涯10指に入る程の名演を繰り広げています。コードを奏でるピアノもギターもない中でマリガンとロスがご機嫌にスウィングします。


c0163399_1715455.jpgさて、時代は一気にスウィング・エラに戻ります。それも舞台は35年10月のパリ。
ジプシーの血を引く、Django Reihart ジャンゴ・ラインハルト (1910 - 1953 ベルギー : g) は、ヨーロッパでジプシー・ミュージックとジャズを融合させた独自の音楽で活動していました。
Stephane Grappelli (vln)と結成した弦楽器のみで構成されたユニークなフランス・ホット・クラブ五重奏団の演奏をどうぞ。
Swingin' With Django (2003年 Golden Stars )
因みに、ジャンゴは18歳の時、火災にあい、左手の薬指と小指に障害が残るのですが、そんなハンディを全く感じさせない圧倒的な演奏で、ひたすらスウィングしています。
本場米国から遠く離れたヨーロッパで、チャーリー・クリスチャンに先駆けて、既にこんな演奏が行われていたんですね。

c0163399_0393695.jpg最後に大御所二人の共演を。
"Ella & Duke at the Côte D'Azur" (Verve 66年)
右は、66年7月フランスのアンチーヴで行われたジャズ・フェスティヴァルのハイライト盤です。(完全版は8枚組CDなので、ここでは割愛しました)
エラは何度かこの曲を録音していますが、ここでは作曲者自身の率いるビッグバンドをバックに歌っています。実はこのフェスティヴァルの最中、エラは身内(姉妹の一人)を亡くし、NYとコート・ダジュールを往復しているのですが、この曲ではそんなことを微塵も感じさせない熱唱を聞かせてくれます。
もう一人のヴォーカルはレイ・ナンス。
因みに、エラはアド・リブで"Hard Day's Night"と口にしています。確かに彼女は実際この曲もカヴァーしてはいるのですが、ここでは先のトンボ返りの慌ただしさから、思わずに飛び出した言葉かも知れませんね。

PS:
大事な演奏を忘れていました。
c0163399_18432250.jpgDiz & Getz (1953年 Verve)
名物プロデューサーNorman Granz ノーマン・グランツらしい大物同士の共演盤。
時にこの種の共演は企画倒れに終わることも少なくないのですが、ここでは歴史的名演が生まれました。
ビバップの創始者の一人Dizzy Gillespie ディジー・ガレスピーと当時クール・ジャズの代表格と見られ人気絶頂だったStan Getz スタン・ゲッツの共演がそれです。
中味は火の出るような熱い二人のソロの応酬に当時売出し中のOscar Peterson オスカー・ピーターソンも参戦。Ray Brown レイ・ブラウン、Herb Ellis ハーブ・エリスも超高速テンポの中、正確なリズムを刻み、Max Roach マック・ローチが煽ること煽ること…
必聴です。


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by Eiji-Yokota | 2008-06-17 20:00 | SONG | Comments(0)
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